【天井】 評価損(益)率 【大底】

評価損(益)率という指標があります。
これは、信用で株を買った人々が、どの程度の含み損や含み益を出しているかを表した指標です。この指標は、株式相場の過熱感や大底を見極める指標として、よく用いられている指標です。

※ 日本経済新聞で、「3市場買残の評価損益率」を毎週木曜日に掲載しています。

評価損率の値について

評価損率は、一般的にマイナスの数値をつけているのが基本です。たまにプラスになることはありますが、相場が非常に加熱したときにのみ見られる現象で、普段はマイナスの数値をつけています。

株式投資をされている方は良くご存知だと思いますが、人は損切りをなかなかしづらいもので、ついつい含み損を抱えたままにしてしまいがちです。しかし利食いは簡単に出来てしまうので、手元に残るのは含み損の信用買いした株だけ・・・という状態に陥ってしまいがちなのです。

ところが、相場が加熱してきて普段は下げ基調の株までも上がる前面高の状態になってくると、含み損を抱えているはずの株まで上げてしまうことがあります。
そんな時です。
評価損率が-3%以上になったり、すごいときにはプラテンしたりするのです。

しかしながら、相場の風向きが悪くなって、どんどん株価が下がるようなときには、再び含み損の嵐です。手元には損切りできない株たちが残され、評価損率が低くなっていきます。
この状態がさらに進み、一般的には-20%の評価損率になると、投売りが出てセリングクライマックスの状態になり、底打ちして反転することが多くなると言われています。

ですので、本当の買い場はこの評価損率が-20%近くなった時・・・なのかもしれません。
相場がこんな状態のときに、チャート的にも底をつけていそうな超・優良株を買い仕込むと、株式投資は成功しやすくなるのかもしれません。


まだはもうなり、もうはまだなり

私の経験では、評価損率や騰落レシオなどの指標は相場の過熱感を示唆しているときでも、株価はさほど上がっていない・・・という事がありました。

結局、評価損率や騰落レシオの指標の意味は分かっていて過熱感はあるみたいだけれど、株価を見るとまだ上がりそうだな〜と思っていると、株価のほうがいつまでも頭打ちで、利食いのチャンスを失ったり、損切りのタイミングを失う可能性がありますので、私はこの指標は大切にしなければいけないな、と思っています。

株価から見る天井は、景気や機関投資家の投資資金の量などによって変わってしまいますが、過熱感は株価からは推し量れない天井を教えてくれるものだと思います。

広告