【鉄・非鉄】 10年間の株価の歴史
コチラのページでは、10年間の株価を見ることで、超・長期塩漬け(古漬け)が可能かどうかを考えてみたいと思います。(この場合、日本国のデフォルトや、関東大震災や戦争やチェルノブイリ級の原発事故が起こらなかったら・・・という前提で考えたいと思います)
【中国特需】 鉄株を観察する
↓のチャートは新日本製鐵です。
1996年から上げ下げを繰り返しながら長い下げトレンドを下り続けました。
そして2003年ごろから株価が上げトレンドに転換しました。
上げトレンドに転換したのは良いものの、1996年の株価のレベルには戻っていません。
しかしながら、株価の動きは力強い感じがします。
今後の株価の動きに注目です。
↓のチャートは住友金属工業の株です。
何かと話題になり上げたり下げたりを繰り返していますが、長い目で見るとゆるやかな上げトレンドの最中です。値動きの激しい株価と思っていたら、値動き自体はさほど大きくないんだな〜と、今は思います。
財務状態を考えると、東ソーの株価のほうが値動きは激しいかと思います。
超・低位株で一円の値幅が大きいということはあるかもしれませんが、長期で持つ場合は、東ソーのような株のほうが良いかと思いました。出来高が非常に多いのは、デイトレの方や短期トレードの方が売買されているためなのかもしれません。
↓は、神戸製鋼のチャートです。
未だ上げトレンドの真っ只中という感じのチャートです。
下げトレンドの際に下げた値段の半分のところまでやっと回復したという雰囲気です。
今後も上げ続けそうな雰囲気が少々漂っているような気がします。
この点は、住友金属工業の株と似ていますネ。
↓のチャートは合同製鐵です。
このチャートの特徴は、まるで崖を下るように株価が急落し、その後ひたすら底練を続け、再び崖を上るように急騰した点です。
ですので、チャートも鍋の断面図のようになっています。
これとまったく同じ動きをしているのが、東京製鐵です。
こちらもまったくの鍋型です。
このチャートの差は、電炉系の会社と高炉系の会社の差なのでしょうか・・・。
PERを見てみると、底練をしていた頃はPERが非常に高かったです。
株価が上げるのと連動してPERが下降しているところを見ると、底練をしていた頃は、鉄の需要が低く、業績自体があまりよくなかったのかもしれません。
コチラは大阪製鐵の株です。
東京製鐵や合同製鐵の株に比べると、若干動きは滑らかです。
しかしながらやはり鍋(中華鍋っぽい)の断面な雰囲気が漂っています。
製鉄関係の株は、ハイテクバブルの頃にはほとんど反応しませんでした。
新日本製鉄だけ、若干上げた程度です。
ですので、大底でGETすることが出来たならば、10年ほど寝かした置いて次の爆上げを狙ってみても良いかとは思いますが、天井付近で掴んでしまうと、10年以上値が戻らず超・古漬けになる可能性があるかもしれませんので、気をつけたほうが良いかもしれません。
【軟調】 非鉄株を観察する
↓のチャートは日本軽金属(アルミニウム)のチャートです。
大底からは脱したようですが、未だに低空飛行を続けているようです。
株価は横ばい。1996年の時の高値には到底及びません。
大底の100円台でGETできれば、10年の間に利益が乗るかもしれませんが、それ以外でしたら利益を出すのは少々難しいかもしれません。
有利子負債の額は総資産の2分の1弱に達しています。
↓のチャートは三井金属(銅・亜鉛)の株価です。
日本軽金属と比べると、株価は若干戻していますが、それでも2001年までの株価には到達していませんので、10年間古漬けしていた場合は、厳しいかと思います。
有利子負債の額は、総資産の3分の1程度です。
↓のチャートは三菱マテリアル(銅・シリコンウェハー・アルミニウムなど)
こちらも大底圏からは脱したようですが、未だに低調な株価が続いています。
2002年までの底である200円台以下の株価で、三菱マテリアルの株を仕込むことが出来れば、そこそこ損はしないかと思いますが、それ以上の値段で仕込んでしまった場合は、10年間の古漬けをしても、厳しくなるのではないかと思います。
三菱マテリアルは業績自体は良いようですが、総資産に占める有利子負債の額が多いのが気になります。(総資産の2分の1強の有利子負債があります)
↓のチャートは住友金属鉱山(銅・ニッケル・金)の株です。
素材を採掘して販売している会社ですので、ここ最近の素材価格の高騰を受け、株価も値上がりしたものと思います。株価はすでに高値圏にあります。
住友金属鉱山の株価は他の非鉄金属と比べると上げ幅が大きいです。
有利子負債の額は、総資産の4分の1程度です。素材価格が低調だった頃の株価である400円台で仕込むことが出来れば、結構美味しいのではないかと思います。
ちょっと不思議だったのが、2000年のハイテクバブルのときの株価です。
この時分にはディフェンシブ株のように株が売られていたようです。
同じ金属でも製鉄と非鉄金属では明暗がはっきり分かれてしまいました。
非鉄金属の需要より鉄製品の需要の方が高かったので、このようなことが起こったのかもしれません。また、↑のチャートを観察していて、有利子負債が多い非鉄金属は上げが弱いように思いました。
鉄・非鉄株は、需給や財務状態を素直に反映したチャートだったと思いました。
製鉄関連の株を売買する場合には、需要の伸びの鈍化や需要の増加や財務状態などに注目しておかないと、後々厳しくなるかもしれないかな?・・・と思いました。
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