【古漬け前に】 経営状態をチェックする

有利子負債が多くても、モクモク上げる株があります。
経営状態が向上し、より多くの利益を上げれるようになったためです。

ですので、有利子負債の割合自体は同じでも、経営状態によって株価が上げたり、低空飛行を続けたりと、各々の株で株価の動きが変わってきます。ですので、経営状態を見るということは、株価をより多く儲けるためには、必要不可欠なものではないかと思います。

有利子負債が多くても、株価が上昇した株 2005/05/27 現在
銘柄名 総資産(百万円) 有利子負債(百万円)
三井不動産(8801) 2,866,225 1,407,969
東京ガス(9531) 1,665,517 722,199
東ソー(4042) 570,330 298,742

↑のデータは、会社四季報から転載しています。
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経営状態を左右するものの中には、「景気」が絡んでいるものもあります。
例えば、繊維業界の景気が良くて、工業用のミシンがバクバク売れるようでしたら、工業用のミシンを製造している会社がたくさん設けることが出来ますし、第二次ベビーブーマーたちがドンドン家を建てれば、住宅メーカーが潤うわけです。

さらには、ネットゲームが良く売れれば、ネットゲームを販売しているメーカーが潤います。
どの業界が売れそうなのかをあらかじめ考えて株を購入すれば、何も考えずに株を購入するよりかは儲ける確率も高くなる可能性がありますので、ぜひトライしてみたいところです。

(あまりにもこの点が抜け落ちてしまっていると、塩漬け姉さんのようにブームが去ってしまって利益率の下がってきてしまった株を仕込んでしまい、塩漬けてしまって長期間泣き続ける・・・ということにもなりかねませんので、この点は充分に気をつけられたほうが良いかと思います)

ところで、経営状態を見る指標として、 会社四季報には「売上」「営業利益」「経常利益」「利益」「一株利益」などという文字が並んでいます。

これらの項目は、「今期に予想される利益がどの程度になるのか」或いは、「前期まではこの程度の利益を上げていたので、今期の利益の上げ・下げはこのくらいになる」ということを調べるための数値です。つまり、「売上」「営業利益」「経常利益」「利益」「一株利益」などを見ることで、その株が今期以降、上げそうか下げそうかを予測することができるというわけです。(これらの項目に書かれている数値は、あくまでも予想ですので、外れる場合もあります)


項目 意味
売上 文字通り「売り上げ高」です。
この数値が大きいと、よりたくさんの商品やサービスを売った事になります。
営業利益

商品やサービスを売るには、コストがかかります。
また、原材料費もかかりますし、原材料を加工するのにもお金がかかりますし、人件費だってかかります。これら全てのコストを売り上げ高から差し引いた数値が、営業利益になります。

価格競争が激しい場合など、売上高はモクモク増えているのに、営業利益はボチボチな場合があります。これは、値引率が高くて利益があまり上がっていない状態ですので、注意が必要かと思います。

バクバク商品が売れているので、あの会社はさぞ儲けているだろうと思ったら、価格競争が激しくて結局売り上げはボチボチだった・・・などという、悲しいことも頻繁に起こっているようですので、営業利益の項目はしっかりとチェックしなければならないかと思います。

また、商品開発に多くの人件費や研修開発費がかかってしまい、結果的にコスト分が多くなってしまう場合なども、営業利益の足を引っ張ってしまっていますので、こういった場合にも注意が必要だと思います。

新商品をどんどん開発して行かなければならない昨今は、この営業利益がどのくらいになっているのかをしっかりと把握することが、大切になるかと思います。
ちなみに・・・
売り上げからコストを差し引いたとき、利益が無くなってしまい、「損している状態」になっていたら、「経常損失」になります。

経常利益

毎年定期的に発生する支払いを、営業利益から差し引いた後に残った利益という意味です。

では、毎年定期的に発生する支払いとは何なのかというと、「借金」です。借金をすると利子が発生します。そこで、利子を支払った後、いくら利益が残っているのかを見てみないと、その会社の上げた利益が大きく変わってしまう場合があるのです。

これとは反対に、タップリと貯金があるような場合は、毎年定期的に発生する利益がありますので、営業利益にその利子分が加算されます。

利益

売上高から、コストや利子や特別損益(特別に出た利益や損失のことです)や税金などのマイナス分を差し引いた純粋な利益です。この値がなければ、その企業が本当はどの程度儲けているのかが分からないのです。

売り上げが伸びていても、コストが嵩んだり、借金の利払いの額がべらぼうだったりすれば、利益はほんの少しか、下手をするとマイナスです。
ですので、利益がどの程度なのかをしっかりとチェックしたほうが良いのではないかと思います。

一株利益 一株利益というのは、文字通り一株あたりどのくらいの利益があったのかということです。一株利益があまりにも低いと、せっかく投資したお金が有効活用されていないということになりますので、要注意です。

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