【資金】 金利と株について 【流出】

皆さんは、株をやられる前に、何を考えて株をなさることに決めたのでしょうか?
恐らく、以下のような動機かと思われます。

「こんな低金利時代で、銀行にお金を預けたところで金利なんてほとんどつかないし」(中には、「株で大儲けして、お金持ちの仲間入りをする!」などという方も中にはいらっしゃるかと思いますが、今回は考慮しないことにします)

ここで皆さんに考えていただきたいのですが、もし現在、金利が昔のように7%になったらどうなさるでしょうか?もしかしたら、銀行に預ける、定期に入れる、債券を買う、投資信託を債券などの安全なもの(公社債投資信託など)に変えるなどのアクションをおこされるのではないでしょうか?

市中に流れるお金の総量は、中央銀行が市中にお金を流さない限り(金融緩和)増えませんので、結果的に、金利が引きあがって株から債券へお金が流れると、株につぎ込まれるお金が減ってしまいます。
アメリカで、金利の上昇が起こるとどうなるでしょう?これもまた当然のごとく、株などのリスクの高い商品から、債券や預金などに回るお金が増えてしまいます。

【アメリカ】 海外の金利と日本株について 【ユーロ】

株を売買するのであれば、日本の金利だけではなく、アメリカの金利にも目を向けておかれると良いかと思います。なぜなら、アメリカの金利が上がることで、為替にも影響があるからです。

アメリカの金利が上がりますと、アメリカの債券などを買う人が増えます。
そこで、USドルも買われやすくなり(思惑で)US$の価値が上がりやすくなります。この時、金利の高いアメリカの方にお金が流れ込んでしまうことで、日本は相対的に為替が安くなってしまいます。

こうなってしまうと、日本株で売買をして成功してもドルに換金した時点で為替差損が発生してしまう可能性が大きくなりますので、日本から資金が逃げやすくなります。
(↑の反対に、日本の為替が底打ちしたと思われたときには、反対に日本株や債券を買って運用して利益を得ておけば、為替差益を得ることが出来ますので、これから円高に向かうことがはっきりした時点で、日本株や債券を買いやすくなるかと思います)

外国人が資金を引き上げると言うことは、外国人がせっせと買っていた株を買ってもらえなくなったり、為替の高いうちに売っておこうという利益確定売りが出る可能性もあります。

こう考えると、日本も金利を引き上げて日本円を買ってもらえばよいのではないかと思われる方がおられるかとは思いますが、日本は未だ不況期の状態を完全に抜け出せてはいませんので、金融緩和をやめてしまったりするのは厳しい状態かと思います。

そのようなわけで、株を売買するのであれば株に目を向けるだけではなく、日米欧などの金利にも目を向けておかれるのが宜しいかと思います。

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