【元祖バラマキ】 レーガノミックスの怪
レーガノミックスを行ったレーガン大統領の略歴
レーガン大統領の在任期間 1981-1989年
元・ハリウッドスターという、異色の経歴の持ち主。
基本的に戦争は大好き。
当時のアメリカの病状
景気が悪く、失業率も高く、インフレも起こっていて、さらに高金利という涙目状態。
財政赤字と経常赤字で、常に「火の車」状態。
国内の生産性も低下していて、常に輸入超過。
* スタグフレーション(景気が悪く失業率が高いのにインフレ)
* 財政赤字と経常赤字(双子の赤字)
* 生産性の低下
レーガンはこのようなアメリカの苦難を打開するために、「レーガノミックス」という「画期的解決策」を展開。
【アメリカ・10年債利回り】
レーガノミックスの内容
1、徹底した歳出削減 歳出を削減で、財政赤字を大幅減!
2、大幅な減税で「貯蓄率UP」&「経済成長」&「労働生産性UP」
3、大胆な規制緩和で民間の活力UP!
4、通貨供給量の伸びを抑えてインフレを抑制!
↓
景気UPで、減税してるのに税収増で、さらに財政赤字も解消して失業率も低下!
レーガノミックスで出来たこと
「レーガノミックス」で目玉だった「歳出削減」は何度チャレンジしても頓挫。
(これは今の日本でも同じですよね〜)
また、レーガンの戦争好きも祟り、財政赤字はムクムクと増加。
(この辺りはブッシュ・ジュニアとそっくりか?)
減税効果で景気だけは良くなったものの、期待していた歳入は一向に増えず、財政赤字の増加で金利は上昇しまくるという「副作用」も出現。
経常赤字の原因になるドル高にも悩まされ、まさに踏んだり蹴ったりの状態。
結局、この負の連鎖はプラザ合意で強制ドル安にされるまで続くのでした。
1、財政赤字の増加
歳出抑制が抜け穴だらけで、蓋を開けてみれば歳出しまくり
しかも、レーガンは戦争大好きで戦争しまくり
2、減税効果で景気だけは良くなった
一方で、相変わらず貯蓄しないし、貿易赤字も減らないし、
景気がよくなっているのに、歳入は一向に増えない
3、失業率の低下
国が借金しまくって景気を回復させたので、失業率は低下。
4、金利が上昇しまくり
歳出削減の失敗&減税効果で、金利が上昇しまくり
5、大幅なドル高
金利が上昇しまくりなので、諸外国から資金が流入
6、経常赤字の増加
大幅なドル高で輸入しまくったため
7、インフレは沈静化
金融引き締めと安価な輸入の増加で、インフレは沈静化
8、民間投資が滞る
金利が上昇しまくりなので、民間投資が滞る
レーガノミックスで出来たこと
レーガノミックスでは、主に簡単に出来そうなことを中心に(簡単にできそうなものだけ)実行。
イギリスの「鉄の女」サッチャー女史のように、歳出に大鉈を振るうことは出来ないまま終わりました。
1、減税して景気回復
4、通貨供給量の伸びを抑える
その後のアメリカの行方
失業率は低下したしアメリカの景気も回復しましたが、経常赤字と財政赤字は以前ムクムク増殖中。
さらに、国が借金しまくりだったので(財政赤字)金利は依然高水準で、金利目当ての資金が流入してドル高に。そこで、プラザ合意で強制的にドル安にしてしまいます。
ちなみに、パパ・ブッシュ大統領の時には財政赤字はうなぎ上りでしたが、クリントン大統領の時には、一時的に財政は黒字に。
しかしながら、ブッシュ・ジュニアの時には再び財政赤字が4000億ドルを突破。
でも、その後の税収増で財政赤字は2000億ドル程度まで低下しました。
今後は一体どうなるか。(クリントン・嫁が大統領になったら、再び財政は黒字化するかも?)
1984年 失業率の低下とアメリカの景気回復と経常赤字と財政赤字が常態化
(日本やヨーロッパ諸国は、常に経常黒字状態)
1985年 プラザ合意で力ずくでドル安にしてしまう
1990年 財政赤字額は、2000億ドルを突破(パパ・ブッシュ大統領時代)
1998年 財政黒字額は、700億ドルに達する(クリントン・旦那 時代)
2004年 財政赤字額は、4000億ドルを突破(ブッシュ・ジュニア時代)
2006年 財政赤字額は、2480億ドルに減少(ブッシュ・ジュニア時代)
2007年 財政赤字額は、2050億ドルに減少(ブッシュ・ジュニア時代)
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