2007年 11月 08日 （木）　−2007年 世界同時株安の記録−

火消し

ＥＣＢ（欧州中央銀行）は、政策金利の据え置きを決定。
「景気の下振れやインフレを監視」と強調。

決算

米ＡＩＧの7―9月期　純利益27％減

* クレジット・スワップ（企業の破綻リスクを売買する金融派生商品）で損失
* サブプライムローン関連の投資で約2800億円の評価損を計上

警戒

バーナンキＦＲＢ議長発言。
追加利下げには慎重。
「物価上振れと景気下振れのリスクは等しい」、
「アメリカの経済成長は、10―12月期から減速、来年春まで停滞」

中国人民銀行の呉暁霊・副総裁発言。
「貿易黒字による過剰流動性の抑制が必要」

指標

日本・銀行貸出残高（民間銀行）　前年同月比　0.7％増

* 21カ月連続増加
* 資金需要が増加
* 都市銀行　前年同月比　0.7％減
* 地方銀行　前年同月比　2.4％増

日本・外貨準備、運用利回り　6.7％

* 米国債の価格上昇

日本・投信販売が鈍化

* 前月比　57％減
* 金融商品取引法で銀行窓口での投信販売が減る

日本・9月・機械受注　前月比　7.6％減
（市場予想を大きく下回る）

* 製造業 前月比　5.7％増（紙・パルプ・造船で鈍化）
* 非製造業 前月比　17.1％減（運輸・通信で鈍化）

日本・7―9月期・機械受注　2.5％増

* 10―12月期（予定）　前期比3.1％増
* 設備投資は底堅く推移

日本・10月・通貨供給量

* 前年同月比　1.9％増
* 準通貨（定期預金など）　4.1％増
* 広義流動性　3.6％増（投信販売の鈍化）

為替

アメリカ市場の下落を受け、一時的に円高に振れる場面もあったが、ＮＹダウが持ち直すとドル買いが出てドル円は横ばい。
円キャリートレード目的の円売り・ユーロ買いで円は対ユーロで反落。

バーナンキ発言で、ユーロ買い・ドル売りが加速し、ユーロは対ドルで3日続伸。
英ポンドは対ドルで上昇。
イングランド銀行が、政策金利の据え置きを決めたため、ポンドへの買い安心感に繋がる。

中国人民元　上昇

* 2005年・元切り上げ後　最高値を更新
* 中国政府が為替政策を変更した可能性あり

日本市場

前日のアメリカ市場の下落や円高を受け、日経平均・TOPIX共に大幅続落。
日本・9月・機械受注統計の悪化も悪材料。
売買高・売買代金共に高水準で推移した。

アジア市場

香港市場は、前日のアメリカ株の下落を受けて大幅反落。
中国人民銀行による利上げ観測で下げた中国本土銘柄も指数を押し下げた。

中国当局や中国人民銀行による「株高や過剰流動性を警戒する」発言を受け、上海市場は大幅反落。

ヨーロッパ市場

ロンドン市場は、前日のアメリカ市場や当日のアジア市場の下落を受け安値で始まるが、大型の鉱業株の買収案件が伝わると鉱業株全体が上昇し、終値では小安く引けた。

アメリカ市場

シスコシステムズが発表した業績見通しが予想を下回ったため、ナスダックのハイテク株を中心に大幅に売られる。
金融関連銘柄の損失懸念も指数の上値を抑える。

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