2007年 09月 13日 (木) −2007年 世界同時株安の記録−
指標
アメリカの新規失業保険申請件数が予想を下回った。
日本・9月・月例経済報告案 景気の基調判断を10カ月ぶりに下方修正。
個人消費と設備投資も下方修正。
米国経済への警戒感も示す。
エコノミストを対象に実施した調査で、36%が「今後1年以内に米景気が後退する」と回答。
(ウォールストリート・ジャーナル紙の調査)
8月の28%から8ポイント上昇。
中国の都市住民と農民の収入が2006年は3.28対1となり、05年の3.22対1に比べて格差が広がる。
火消し
公定歩合の融資残高(12日時点)は71億5200万ドル(5日時点の11億600万ドルから大幅増)
サブプライム問題で資金調達難のノーザン・ロック銀行救済のため、イングランド銀行が緊急融資。
ニュージーランド準備銀行は、政策金利(目標短期金利)を8.25%のまま据え置くと発表。
米住宅ローン最大手カントリーワイド・ファイナンシャルは、金融機関による120億ドルの新規融資枠を確保したと発表。同社は、8月中旬にも40行の金融機関の信用枠を利用し115億ドルを調達。
(住宅ローン債権を金融機関に売って資金を調達する二次市場が停滞)
※ CP(コマーシャル・ペーパー)発行残高 1週間で 80億ドル強減少。(ピーク時の10分の1以下)
翌日物など期間の短いCPに買い手が戻り始めた。(3カ月物などの買い手不足は継続)
一時6%台に急上昇した資産担保CPの翌日物利回りは5.5%台に低下。
※ CP(コマーシャル・ペーパー)
短期の資金調達のために発行する無担保の約束手形。
商品
石油施設が集中する米南部をハリケーンが通過し、石油精製所が一部閉鎖したことやアメリカの株式市場の上昇を受けて、原油先物相場は9日続伸。(NYMEX)
WTIで期近の10月物は初めて80ドル台に乗せた。(1バレル80.09ドル)
保有する米国債の含み損拡大を避けるため、米国債を売却したヘッジファンドの資金が原油や穀物相場などに流入。(信用力が高い金なども同様に上昇する)
小麦先物 連日最高値を更新。
9月の穀物需給で、米国産小麦の推定期末の在庫量を前月比4200万ブッシェル減の3億6200万ブッシェルに下方修正したため)期末在庫は34年ぶりの低水準。
(干ばつに見舞われているオーストラリアなどの減産の影響)
07―08年のトウモロコシ生産量は過去最高になると推定。
(エタノール需要を見込んだ農家が大豆から作付けを切り替えるため)
警戒
ポールソン米財務長官は、サブプライムローンの金利が一定期間後にはね上がる仕組み(リセット)が今後1年半〜2年ほど借り手や業界に影響与えるとの見通しを示した。
グリーンスパン前FRB議長は、2006年1月末の退任直前までサブプライム問題の重大さに気づいていなかったと述べる。
安易なサブプライム融資が行われていたことは認識していたが、「05年末〜06年初頭までその重大さに気づかなかった」「サブプライム問題を軽視して事態を放置してきた」と述べる。
為替
ドルは対ユーロで6日続落。
(米利下げ観測が強まるが、欧州中央銀行(ECB)は利上げ再開の可能性があるため)
アメリカの経済指標や、アメリカ市場のの大幅反発を受けて円売り・ドル買いで始まったが、イギリスの住宅ローン会社がイングランド銀行に緊急金融支援を求めているニュースが流れるとリスク回避姿勢が高まり、円高に振れる。
イギリスの住宅ローン会社がイングランド銀行に緊急金融支援を求めているニュースを受けてポンドは下落した。
為替 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|
円・ドル | 115.50 円 | 114.08 円 | 115.00 円 |
円・ユーロ | 160.14 円 | 159.40 円 | 159.47 円 |
日本市場
日経平均株価は小反発。TOPIXは続落。
14日のSQ算出や来週のFOMCなどを控えているため、様子見気分が広がっており上値は限定的。
日経ジャスダック平均株価は8日続落。
(手掛かりに乏しい上、フレームWXのマザーズ上場廃止が重しになる)
前日に急騰した麻生関連の萌え銘柄は急反落。
国名 ( 市場 ) | 前日比 | 前日比(%) |
---|---|---|
日本 ( 日経225 ) | 23.59 | 0.15 |
日本 ( TOPIX ) | ▼ 5.40 | ▼ 0.35 |
騰落レシオ ( TOPIX ) | 69.9 |
アジア市場
国名 ( 市場 ) | 前日比 | 前日比(%) |
---|---|---|
韓国 ( KOSPI ) | 14.88 | 0.81 |
中国 ( 上海総合 ) | 100.96 | 1.95 |
台湾 ( 加権 ) | 49.78 | 0.56 |
香港 ( HANG SENG ) | 226.88 | 0.93 |
シンガポール ( ST ) | 33.85 | 0.97 |
オ-ストラリア ( ASX ) | 50.60 | 0.81 |
インド ( SENSEX30 ) | 109.08 | 0.70 |
ヨーロッパ市場
前日のアメリカ市場が下げたのを受けて小安く始まったが、鉱業・石油株の上昇が全体を押し上げる。
その後は、当日のアメリカ市場の上げを受け、FTSE(イギリス)も上げ幅を広げ大幅高で引ける。
国名 ( 市場 ) | 前日比 | 前日比(%) |
---|---|---|
イギリス ( FTSE100 ) | 57.70 | 0.91 |
フランス ( CAC40 ) | 57.96 | 1.05 |
ドイツ ( DAX ) | 62.98 | 0.84 |
イタリア ( MIB30 ) | 361.0 | 0.92 |
スペイン ( IBEX35 ) | 97.40 | 0.70 |
アメリカ市場
アメリカ市場は反発。
好材料が出たGMとマクドナルドの株価の上昇が相場全体を押し上げた。
国名 ( 市場 ) | 前日比 | 前日比(%) |
---|---|---|
アメリカ ( NY DOW ) | 133.23 | 1.00 |
アメリカ ( NAS ) | 8.99 | 0.35 |
ブラジル ( Bovespa ) | 1,025.47 | 1.90 |
アルゼンチン ( Merval ) | 31.51 | 1.57 |
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