2007年 09月 06日 (木) −2007年 世界同時株安の記録−

警戒

米地区連銀が「金融不安、住宅市場に大きな影響」と報告。

* サブプライムローン問題を契機に発生した金融不安が住宅市場を冷え込ませている。
* 家計や企業の借り入れ条件も厳しなっている。
* 米経済全体への影響は限定的。
* 景気は緩やかに拡大している。

OECDは、2007年のアメリカの実質GDPの伸び率を1.9%に下方修正。(0.2ポイント引き下げ)

アメリカ経済の冷え込みは家計を中心に強まり、雇用創出ペースの鈍化や、個人消費や住宅購入が冷え込むと指摘。2007年後半のGDP成長率は前期比0.5%程度の水準にとどまり、通年でも2%を下回り、潜在成長率を大きく下回ると予想。(2006年までは3年連続で3%台で成長)

日本の成長率の見通しは据え置き。
(政策金利の引き上げは見送るべきと指摘)


火消し

イングランド銀行(中央銀行)は政策金利を5.75%に据え置くことを決定。
欧州中央銀行(ECB)は、政策金利は年4%で据え置くことを決定。(ユーロ圏13カ国に適用)

EUはアメリカに金融規制対話の強化を求めた。
(厳格なEU規制と同様の金融規制を求める)


米上院銀行委員長は、所有者(住宅)の保護の法案をまとめた。
貸し手や仲介業者に対し、高金利・高負担のローンへの切り替えを促す行為を禁じる。
所有者(住宅)の権利や、不当な契約を破棄できる条項を定めた「HOEPA(住宅所有・持ち分保護法)」の対象を拡大。


為替

朝方は、アメリカ市場が大幅に反落したため円高が進む。
(損失覚悟の買い戻しも含む)

対ユーロでは、アメリカ市場が大幅に反落したため、リスク回避のために円高になった。
アメリカの経済指標が低調な事から、ユーロに対してドルが売られた為、円売りも優勢になり、円は対ユーロでも下げに転じた。

為替 高値 安値 終値
円・ドル 115.55 円 114.79 円 115.37 円
円・ユーロ 158.17 円 157.28 円 157.91 円

日本市場

日経平均株価は4日ぶりに反発。TOPIXは4日続落。
アメリカ市場の大幅下落や円高で、朝方は輸出関連銘柄を中心に大幅下落したものの、大引け前に鉄鋼や商社関連銘柄が買われ、反発して引けた。

国名 ( 市場 ) 前日比 前日比(%)
日本 ( 日経225 ) 98.55 0.61
日本 ( TOPIX ) ▼ 0.95 ▼ 0.06
騰落レシオ ( TOPIX ) 73.3

アジア市場

上海株式相場は続伸。(過去最高値を更新)
国内のカネ余りで、株式や不動産に資金が集中。
(貿易黒字で多額のドルが流入しているのに資金の出入りを規制し、政府のドル買い・元売り介入している為、国内で過剰流動性が発生しているのが原因)

国名 ( 市場 ) 前日比 前日比(%)
韓国 ( KOSPI ) 23.22 1.24
中国 ( 上海総合 ) 82.94 1.56
台湾 ( 加権 ) 103.23 1.16
香港 ( HANG SENG ) ▼ 18.77 ▼ 0.08
シンガポール ( ST ) 20.98 0.61
オ-ストラリア ( ASX ) ▼ 9.00 ▼ 0.14
インド ( SENSEX30 ) 170.16 1.10

ヨーロッパ市場

欧州市場、短期金利の上昇一服

国名 ( 市場 ) 前日比 前日比(%)
イギリス ( FTSE100 ) 42.60 0.68
フランス ( CAC40 ) 25,07 0,45
ドイツ ( DAX ) 33,69 0,44
イタリア ( MIB30 ) 137,00 0,35
スペイン ( IBEX35 ) ▼ 41,70 ▼ 0,29

アメリカ市場

住宅ローン保証会社MGICが、信用保証会社との合併を中止。
(サブプライムローン市場の低迷でMGICの株価が合併合意以降、約半分に急落したため)

国名 ( 市場 ) 前日比 前日比(%)
アメリカ ( NY DOW ) 57.88 0.44
アメリカ ( NAS ) 8.37 0.32
ブラジル ( Bovespa ) 165.32 0.30
アルゼンチン ( Merval ) 17.92 0,87

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