【商品先物に学ぼう】 リスクコントロール
株式は、商品先物や為替に比べると割とリスクが少なめです。
特に現物投資をしていると、倒産でもしない限り投資資金がパーになることはありません。
しかしながら、NTTやNTT関連株のように、株価がジワリジワリと下がり、投資資金が目減りしていくリスクはあるわけですので、やはりある程度のリスクコントロールは必要かと思います。
※ 小額ずつ何回にも分けて株を購入する「ナンピン買い下がり」の方法では、このリスクコントロールの方法はさほど必要ではないかとは思いますが、今回は、リスクの高い信用取引や、ナンピン買い下がり方式ではない方法での株取引・・・ということでお話したいと思います。
商品先物のリスクの原因
商品先物は小額の手持ち資金で多額の先物を売買できるようになっています。
また、値動きが激しいものや、値動きの激しい時期など、商品先物にはいくつものリスク要因が潜んでいます。
※ 特に石油やガソリンなどの油関係では値動きが非常に激しいそうです。また、商品先物には、先物特有の「期限」がありますが、その期限間近に取引を行うと大変値動きが激しくなるので、この点もリスク要因になります。
株と商品先物の比較
商品先物から株に目を転じてみると、株にもリスクが潜んでいることが分かります。
新興市場の株などに良く見られる値動きの激しい株や、世間で話題になっていて非常に値動きの激しい株や、倒産リスクを持った株や、MM銘柄など、値動きが非常に荒い株があります。これは、商品先物と同じです。
また信用取引では、手持ち資金を担保にして多額の資金を運用できることから、これも商品先物に似ている部分があります。このような取引形態から、手持ち株が倒産しなくても手持ちの投資資金はパーになってしまう可能性があるのです。
また、信用取引には期限があります。通常は6ヶ月です。最近は無期限信用取引が出来る証券会社が増えましたが、無期限信用取引でない場合は、その期限が来れば売らなければならず、信用買い残や信用売り残が大量に出始めてから6ヶ月後などは、注意が必要だったりします。
商品先物のリスクコントロール
商品先物では、石油関係に素人は手を出さない方が良いとされています。
また、期限が半年前に迫った値動きの荒くなる可能性のあるものは仕切ってしまったほうが良いとされています。これはリスクを減らすための知恵です。
また、江戸時代に米相場で活躍した本間宗久という人も、見込み違いはナンピンをせず手仕舞って休むように勧めています。これは最近は株でも言われるようになりましたが、江戸時代の日本の米相場の相場氏の人が言い始めた言葉です。
さらに、買い方についてもリスクを減らす方法があります。
手持ち資金の何分の一かで取引をする・・・という方法です。
(これは、リスクの高い商品などによって何分の1を利用するのかが変わってくるそうで、石油やガソリンなどは、手持ち資金の10分の1以下で・・・と言われているそうです)
株式投資への応用
このように、商品先物は非常にリスクが高い取引なので、色々と厳格なリスクコントロールの方法があるわけなのですが、これを株式に応用できるのではないかと、私は思います。
例えば、値動きの荒そうな銘柄よりも、安定した値動きの銘柄で売買すれば、それだけリスクは抑えられますし、目だったニュースなどがない銘柄で取引すれば、これもまたリスクをある程度は抑えることが出来るわけです。(突発的な事件や事故などが起こった場合は、仕方が無いわけですが・・・)
また、失敗したのに立て続けに商いをを続けていると、大局で物を見れなくなったり、ついつい同じような失敗を繰り返してしまい、ますますドツボにはまってしまう可能性がありますので、これもまた先物と同じことが言えます。
さらに、全力買いせずに、リスクに応じて手持ち資金の何分の一かで取引をする方法も、充分に有効かと思います。特に信用取引をする場合などは、この方法が大切になるかと思います。このように、よりリスクの高い投資から、リスクコントロールの勉強をしてみるのも面白いかもしれませんので、ぜひ皆さんも一度お試しください。
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