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【自由すぎて】 カルメン 【破綻した】

先日、カルメン(オペラ)を見に行きました。
プリマ・ドンナが直前になって変更されたのでかなり心配しましたが、変更後のプリマ・ドンナの人もなかなか良かったですよ。(最初はテンポが少し遅れ気味で声が出ていない感じだったですが、時間が経つに連れてテンポが合うようになって、声もハッキリしてきました)

ちなみに、子役たちが歌うシーンとかもあるんですが、子役たちは全て日本人でしたw
(どうやら、子役たちは「現地調達」しているようで・・・)
でも、子供たちは歌も上手でなかなかよかったです。

あと、ホセ役の人はメタボで、指揮者の人は背が小さかったです。
でも両者とも歌や指揮が非常に上手でしたので、大満足でしたw

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カルメンのあらすじ

スペインのセビリアのタバコ工場には、数多くの女工さんたちとカルメンと言う非常に魅力的な女性が働いていました。
カルメンは自分になびかなかった婚約者のいる衛兵のホセに一目ぼれし、誘惑しまくりました。

その後、カルメンは女工さんの一人に暴言を吐き、大喧嘩を始めます。
それが他の女工さんにも広がって、タバコ工場は乱闘騒ぎになってしまいました。
その乱闘の中心にいたカルメンは、衛兵に捕らえられてしまいます。

その時にカルメンを捕らえたのが先ほどのホセだったのですが、何とカルメンはホセを誘惑して脱走してしまいます。
そのようなわけで、可哀相なホセは、一ヶ月も牢屋に放り込まれてしまったのでした。


一ヵ月後、牢屋から出たホセは、カルメンのいる居酒屋に現れます。
その時にカルメンは、「自分と一緒にいて欲しい」とホセに懇願します。

ホセは兵士のお仕事がありますし、婚約者もいます。
さらに故郷にはお母さんもいますので、カルメンとずっと一緒にいることは無理だと思ったのですが、カルメンに懇願されて渋々カルメンと共にいることを決意。
ホセはカルメンと共にジプシーに加わって、密輸の片棒を担ぐこととなったのでした。


とまあ、ここまででも充分に可哀相なホセですが、ここからさらに可哀相な展開となってしまいます。
と言うのも、カルメンがホセに飽きてしまい、闘牛士のエスカミーリョに恋してしまうからです。

人生を棒に振ってまでカルメンに尽くしたのに、飽きたからと言ってポイ捨てされてはたまらないと言うので、意地になってジプシー仲間と行動を共にしていたホセですが、ホセの婚約者が現れて「ホセのお母さんが死にそうだから故郷に帰ってきて」と頼みます。

最初、ホセはカルメンへの未練と悔しさから故郷に帰るのを渋ってましたが、結局、ホセはお母さんのいる故郷へと帰ることにしたのでした。


その後のカルメンはと言うと、ホセをポイ捨てしたこともすっかり忘れ、エスカミーリョとラブラブな時間を過ごすのであります。

そこへホセが現れて、「自分とよりを戻してくれ」と懇願します。
しかし、自分のしたいように生きたいカルメンはそれを断り、ホセから貰った指輪をホセに投げつけました。これにはさすがのホセも激高し、ついにカルメンを亡き者としてしまったのでした。


自由の代償

カルメンの人生って言うのは、人生の全てを自分の好きなように生きるとどうなるかの典型的な例かと思うですよ。例えば、相手を傷つけようが喧嘩になろうがお構いなしで、自分の喋りたいことを好きなだけ喋るだとか、婚約者のいる男を誘惑してその男の人生台無しにした上に、いとも簡単にその男をポイ捨てするとかそんなことです。

こう言うことをして生きる人はめったにいないので(リスクが大きすぎるので)、実生活ではほとんどお目にかかることはないわけですが、これをやってしまったらこうなると言うのを見せたのが、このオペラの面白さだと思ったですよ。

オペラを見ている間は、カルメンは「何て悪い女だろう」とも思えますが、カルメンだってそれなりに「自由の代償」を支払ってきたわけです。

例えば、女工仲間と喧嘩しまくったり、ジプシーとして定住する場所も定職も持たず密輸をして金を稼いだりとか、占いで自分が死ぬかもしれないと分かっているのにホセに会い、ホセにハッキリと別れを告げ、最終的には ホセに命を奪われてしまう・・・とか言うことです。

と言うわけで、カルメンを見ていると、一般の人々がカルメンの自由な生き方を憧れるつつもそのように生きることができないのは、カルメンの支払った自由の代償を受け入れることは到底出来ないからだと気がついたのでした。

ちなみに、私も多分、彼女の生き方は無理ぽです。
(それ以前に、私はカルメンのような美貌も持ってないので、ただのわがままなオバチャンで終わってしまうんでしょうけど・・・。orz)


今回のカルメンの劇場の席について

今回は奮発して、前の方の席をGETしたですよ。
(これを予約した当初は、株の含み損も少なかったですので・・・。orz)

前の方の席は、オペラを見るにはかなり良かったです。
さすが値段だけのことはありました。

オペラ歌手の人たちのため息まで聞こえましたし、顔の表情まではっきり見えましたので、望遠鏡(オペラグラス)が必要なかったのも嬉しいです。

ただし、今回は真ん中からちょっと右よりの席だったので字幕が見やすかったですが、これがど真ん中だと字幕がちょっと見えにくいかもと思ったですよ。
(あらすじを知っていたら、字幕は見えなくてもおkだとは思いますが)

ちなみに、前の方の席だと、セットの組み立て中のガタガタ音やオペラ歌手の方々の足音なんかも聞こえますので、そう言うのもなかなか味があって良かったです。


今回のカルメンの演出について

今回の演出は、前回のオペラで見た椿姫と同じ演出家の人だったです。
そのせいもあってか、演出はシンプルインパクトの強いものでした。

カルメンの登場シーンはいきなりドアからバーンッ!っと出てくるもので、かなりインパクトがありましたし、カルメンの服装がまたすごかったです。
オーバーオールに胸の辺りが大きく開いたシャツを着ていました。

カルメンはド派手な赤い色の服と言うイメージもあったわけですが、いたって普通の「遊び人の女の服」だったです。普通のカルメンの服装とは違い、今回のカルメンは一本筋の通った強い女性の衣装でしたので、演出家の人は、こういうのを表現したかったのかなあと思ったですよ。


それはそうと、今回のカルメンでは「リアルたいまつ」が使われました。
ですので、舞台上部は煙が充満し、セットに燃え移らないかとちょっとヒヤヒヤしましたw
(火災報知器は切ってあったんだそうな)

ちなみに、今回のカルメンのテンポは良く、可哀相な牧童のホセ君以外の登場人物動きはかなり躍動的でしたので、見ごたえがありました。


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