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【危機が増幅】キャリートレードの問題点

金利の低い国からお金を借りて金利の高い国で投資して、金利差で利益を得る。
投資された国は、資金需要を満たして大満足

金利の低い国は通貨の価値が高いことが多いので、キャリー・トレードの価値で通貨が低くなってニッコリで、金利の高い国は通貨の価値が低いことが多いので、キャリー・トレードで通貨の価値が高くなってニッコリ。

そんなキャリー・トレードにも問題点がいくつかある。

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通貨の変動で借金の額や利子が増減する

金利の低い国で、その国の通貨と金利で(スイスフランや日本円など)お金を借りていた場合、その国の通貨が上昇すると、現地通貨で換算した時に、借金の額や支払う利子が増加してしまう。

最悪の場合は、債務不履行(借金も利子も返せません状態)になってしまう。
(通常、借金や利子の原資となるお金は 『 現地通貨 』 で得て、元本や利子の支払いに充てるため)

信用度が低く、金利の高い国の通貨で、現地の国債や社債や株などに運用されているだけならまだマシだが(投資家がヒーヒーヽ(´Д`;)ノするだけ)、これが住宅ローン融資になるとその国の人々の暮らしに直結するだけに、大変なことになりやすい。
(原油価格の下落で暴落したルーブルのせいで、外貨建ての借金が返せずに大問題になっているロシアのようになる)



キャリー・トレードを解消した時に阿鼻叫喚の世界

通常は、金利が安く運用資金が調達されやすい国は、大量のキャリー・トレードが行われると通貨安になりやすい。

反対に、その調達した資金が運用される側の国は、大量のキャリー・トレードが行われると通貨高になりやすい。



金利の低い国で借金
(日本やスイスなど)
   ↓
金利の高い国の通貨に換金
   ↓
金利の低い国の通貨が売られる
金利の高い国の通貨が買われる
   ↓
金利の高い国の通貨に換金したお金を現地で運用
(債権を買ったり、高利回りのものに投資する)
   ↓
金利差で収入が得られて(^q^) ウマー


ところが、リーマン・ショックやその後の金融・経済・財政危機のような危機が発生したり、酷い不景気になった時、リスクを避けるため、投資家がリスクの高い国から信用度が高いスイスや日本のような信用度の高い国の通貨に資金を逃避させると、信用度の高い通貨(スイスフランや日本円)が高騰する。

元から信用度が高いゆえに実力以上に買われやすい信用度の高い通貨は、ここでさらに高騰してしまう。

しかも、金融・経済・財政危機や不景気など、通貨をできるだけ安くして競争力を高めたい時に、追い打ちをかけるようにこのような異常な通貨高の状態になってしまう。



金融・経済・財政危機発生
   ↓
信用度の高い国に世界中の資金が集まる
   ↓
キャリー・トレードが解消される
   ↓
運用先の信用度の低い高金利の国の国債などを売る
(信用力の低い国の国債の利回りが急騰)
   ↓
運用先の信用度の低い高金利の国の通貨を売る
信用力の高い低金利の国の通貨に換金する
   ↓
その換金したお金で、信用力の高い国の国債を買う
(信用力の高い国の国債の利回りが低下)
   ↓
信用度が高い国は、不景気なのに競争力をそぐような『 国力以上の通貨高 』 になる
   ↓
信用度の高い国の製造業などが国外へ脱出
雇用が悪化
不景気が増幅する


また、リーマン・ショックやその後の金融・経済・財政危機のような危機が発生したり、酷い不景気になった時、元々の金利がゼロかゼロ近くの国は、元々の金利が相当に低く抑えられていたために金利の引き下げようがなく、いち早く景気・経済対策で大幅に金利を引き下げた国に競り負けてしまい、破壊的な通貨高に苦しむことになる。

これは、インフレ率を考慮した実質的な金利投資先の通貨を選ぶ投資家や企業が多いために起こる。


好景気の時のインフレ率を考慮した実質金利

金利が高い国 > 金利が低い国

両方とも好景気でインフレ率が上がりやすいので、素直に金利の高い国に資金が集まりやすい。


不景気の時のインフレ率を考慮した実質金利

金利が高い国 < 金利が低い国

不景気でものが売れずインフレ率が下がりやすい上に、金利の高い国が金利を大きく引き下げるので、金利が低いデフレの国の実質金利は 『 相対的に高くなってしまい 』 、金利の低い国は通貨安競争に競り負けてしまう。

 


一方で、信用度が低く金利の高い国の通貨は、信用度の高い通貨に対して爆下げしてしまう。

住宅ローンや融資のお金を、信用度が高く金利の低い国から調達していた場合、月々に支払わなければならない現地通貨建ての元本や利子の額が急増してしまうため、最悪の場合、債務不履行(借金を返せません)状態になってしまう。

また、金融・経済・財政危機や酷い不景気の時には、信用度が低い国から資金が逃げ出しやすくなるため、我先にとキャリー・トレードを解消し、資金を信用度の高い金利の低い国に引き上げる動きが加速し、信用度の低い国の通貨が暴落し、最悪の場合、通貨危機が起こる。


金融・経済・財政危機発生
   ↓
信用度の低い国から世界中の資金が逃げ出す
   ↓
キャリー・トレードが解消される
   ↓
運用先の国債などを売って、信用力の高い高金利通貨を売る
   ↓
信用度が低い国の通貨は暴落
最悪の場合、通貨危機になる



キャリー・トレードの解消で、破壊的な通貨高に陥る国の対策

キャリー・トレードが解消されると、信用力が高く金利の低い国は通貨高で苦しむので、通貨高を解消するための方法を考えておく必要がある。


大規模な為替介入

『 為替操作国 』と年がら年中非難する某貿易赤字国があり、ヘタすると理不尽な制裁をかけてくる可能性があるので、為替介入には要注意。


大規模な金融緩和

もうすでに金融緩和できなくなるほど金融緩和をしてしまっている時は、新たな金融緩和の方法を考える。
そして、いざと言う時に機動的に行動できるよう、予め法改正をしておく。


【財政ファイナンスなんて】 マイナス金利導入の本当の狙い 【知らんな( ´,_ゝ`)】


マイナス金利の導入や拡大

マイナス金利は銀行にダメージが出るなどの負の面が出やすいので要注意。

高金利で信用力が低い国は、世界的な経済・金融・財政危機が起きた時、国力以上の通貨安や通貨危機に陥る可能性が高くなるので、キャリトレードや資金逃避からくる通貨の暴落の対策をしておく必要がある。


キャリー・トレードの解消で、破壊的な通貨安に陥る国の対策

通貨スワップ

通貨スワップとは、いざという時がきたら、信用力の高い国から基軸通貨のドルや、決済に使える信用力が高いハードカレンシーの通貨(米ドル・ユーロ・円・スイスフラン・英ポンド)を融通してもらう約束

信用力の低い国と通貨スワップを結んでも、いざとなったら共倒れしてしまったり、約束を守れないことが多いので、信用力の高い国と通貨スワップを結ぶ必要がある。


通貨の買い支えのための外貨準備を貯めておく

通貨高の時にキリギリス状態で放置せず、通貨が高い時にできるだけ外貨準備を貯めておく。


金利引き上げ・金融引き締め

不景気の時に金融を引き締める(金利を引き上げたり市中からお金を吸い上げる)と国が崩壊する可能性があるので、景気の良い時に浪費せず、いざというときに備えて財務内容を健全化し、国力や経済力を蓄えておく。


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